スクリーンによって、画像などの再現性は大きく変わります。求められる画質に応じて、適切なスクリーンを選択してください。
■スクリーンの意味と目的
本機では、スクリーン(網点)を使って画像を描画するため、スクリーンの種類によって画像などの表現がかわります。
現在のスクリーン(または自動選択)では再現が難しいときは、適切なスクリーンを選択することが重要です。印刷時には、スクリーン1/スクリーン2/ストキャスティックの3つのスクリーンタイプから選択できますが、各スクリーンタイプに割当てるスクリーンは、管理者が管理者設定メニューで設定できます。
ここでは、スクリーンタイプへのスクリーンの割当てと印刷時のスクリーンの選択方法を紹介します。
スクリーンには、その形状・表現方法によって、「ラインスクリーン」/「ドットスクリーン」/「ストキャスティック」の3タイプがあります。それぞれに、ドット数や線数の異なる複数のスクリーンが用意されています。
スクリーンタイプと特長:
スクリーンタイプ | 特長 | 本機の選択グループ |
---|---|---|
ラインスクリーン | テレビの走査線のように線の集まりで描画するため、階調性がよくなります。ただし、文字を写真と同じように処理するため、くっきり再現できないことがあります。 | スクリーン1/スクリーン2 |
ドットスクリーン | 点の集まりで描写します。一般的なオフセットプリンターで使用されているスクリーンです。 | |
ストキャスティック | 誤差拡散という方法で、画像を非周期的な細かな点で描画します。原稿の文字をくっきり描画するのに適しています。 | ストキャスティック |
■推奨実施タイミング
現在のスクリーン(または自動選択)では再現が難しいとき
■想定環境
OS | Windows 7 |
アプリケーション | Adobe Acrobat XI Pro |
イメージコントローラー | イメージコントローラー IC-604 |
プリンタードライバー | PS Plug-inドライバー |
※画面例は、お使いの環境、およびアプリケーションのバージョンやリビジョンなどによって、実際の表示と異なることがあります。
■作業フロー
本体のタッチパネル、およびプリンタードライバーからスクリーンを変更できます。
■注意事項
安定した色を再現するため、日常のキャリブレーションに加え、スクリーン変更時や用紙が異なる場合・色味が重要な場合など、必要に応じて、出力前の画質調整を実施してください。詳しくは、イメージコントローラーでの画質調整についてをごらんください。
本体のタッチパネルを使って、管理者設定メニューからスクリーンを割当てます。
本体の操作パネルで設定メニュー/カウンターを押します。
設定メニューが表示されます。
管理者設定を押します。
環境設定を押します。
エキスパート調整を押します。
画質調整を押します。
カスタムスクリーンを押します。
スクリーン1/スクリーン2/ストキャスティック欄で、割当てたいスクリーンを押します。設定したあと、OKを押します。
ユーザーは、印刷時にプリンタードライバーでスクリーンを変更できます。
アプリケーションで原稿を開き、ファイルメニューから印刷をクリックします。
アプリケーションによって、印刷画面の表示方法は異なります。
ファイルメニューがないときは、ファイルを印刷ボタンをクリックします。
印刷するプリンターを選び、プロパティをクリックします。
イメージングタブをクリックして、固定スクリーンのイメージ欄でスクリーンを選択します。
例:以下は、デフォルトのスクリーンの例です。選択できるスクリーンの種類は、管理者が設定メニューで変更できます。また、イメージコントローラーによってもかわります。
スクリーン1(Dot190):細かな点の集まりで描画します。カタログやパンフレットに適しています。
スクリーン2(Dot175):やや低めの線数で粒状性を抑えます。カラー写真やパンフレットに適しています。
ストキャスティック(FM1):非周期的な点の集まりで描画します。点のサイズは固定ですが、その数と位置がかわることで強弱を表現します。カラー写真や文字などをくっきり描画するのに適しています。
ほそくカスタムスクリーンを選択すると、ドット形状/スクリーン線数/スクリーン角度などを詳細に選択できます(カスタムスクリーンを参照)。
テキスト/グラフィック欄でスクリーンを選択して、OKをクリックします。
イメージ欄で選択したスクリーンを適用するときは、イメージと同じを選択します。
印刷画面で印刷をクリックします。
原稿が選択したスクリーンで出力されます。