キャリブレーションは、カラー管理の中でもとても重要な色調補正作業です。キャリブレーションを行うと、他の機器で入力した色を、本機が正しく出力します。
キャリブレーションには、通常のキャリブレーションと高度なキャリブレーションがあります。
通常のキャリブレーションは、カラー出力を補正するため、現在出力している各単色(CMYK)の濃度を測定して、キャリブレーションデータを作成します。プロファイルを再作成せずに、そのデータを基に色調を補正します。
本機には、通常のキャリブレーションとして2 種類のキャリブレーションがあります。
本体カラー管理のキャリブレーション
詳しくは、出力紙濃度調整をごらんください。
測色器を使うColor Centro カラー管理のコントローラーキャリブレーション
高度なキャリブレーションは、プロファイルの再作成でしか対応できなかった色調補正を各単色(CMYK)の濃度補正以外の手段で簡易に行います。
下記のいずれかを使用できます。
Exact Color
G7キャリブレーション
Exact Colorは、プロファイルを補正します。
CMYKの単色の再現だけでなく、CMYKの混色の再現も補正します。
そのため、通常のキャリブレーションを使用するよりも高い精度で、補正できます。
以下のときにExact Colorを使用してください。
2か月から3か月に1回
標準プロファイルの精度を向上したいとき
本機が複数台ある場合に、機械間の差をなくしたいとき
G7キャリブレーションは、各単色(CMYK)カーブの調整によって、色々な印刷方式で共通のグレー再現を得ることを目的としています。
G7キャリブレーションは、IDEAlliance®が展開している、グレーバランスを制御するタイプのキャリブレーション方法です。
Color Centroには、デフォルトでExact Colorが設定されています。
Exact Colorが設定されているColor Centroに、G7キャリブレーションを追加設定しての併用はできません。
G7キャリブレーションに切替える場合は、サービス実施店にお問い合わせください。
G7キャリブレーションに切替えるときの留意点:
Exact Colorで作成したプロファイルや変換テーブル(LUT)は、共用できません。
以下のプロファイルやテーブルは、イメージコントローラーから自動で削除されません。
削除は、手動で行う必要があります。
- 切替える前に登録したカスタムプロファイル
- 切替える前に登録した変換テーブル(LUT)
Color Centro以外の環境でG7を使用している場合は、以下のデータを引続き使用できます。
- ユーザーデータのプロファイル
- ユーザーデータのスポットカラーテーブル
切替える前に保存した一時保存ジョブは、適切なプロファイル設定を行った後に再RIP(色変換)する必要があります。切替えた後は、一時保存ジョブを確認してください。
正確で安定したカラー出力のために、日常的に通常のキャリブレーションを行ってください。
機械が置かれている環境(気温や湿度など)の変化によって色調が変化したり、複数の機械で同様の色調で出力したりするときなどは、高度なキャリブレーションを行ってください。
Color Centroのコントローラーキャリブレーションは、測定用チャートの印刷、測色器によるチャート測定、キャリブレーションデータの作成、キャリブレーションデータのイメージコントローラーへの登録ができます。
スクリーンの種類ごとに、各用紙種類のキャリブレーションデータを作成できます。
正確で安定したカラー出力を維持するために、本機の状態や環境に応じた適切なキャリブレーションデータを登録してください。
次のいずれのプリントジョブを出力する際にも、イメージコントローラーに記憶された最新のキャリブレーションデータが適用されます。
- 通常のプリントジョブ
- ハードディスクのイメージコントローラー領域に保存されているプリントジョブ
- ハードディスクの本体領域に保存されているプリントジョブ
詳しくは、キャリブレーションマネージャー画面、キャリブレーションの流れをごらんください。