お使いの環境でIPsecを導入している場合に設定します。
IPsecは、暗号化技術を利用して、IPパケット単位でデータの改ざんやデータの漏洩を防止する技術です。ネットワーク層で暗号化を行うため、暗号化をサポートしていない上位層のプロトコルや、暗号化に対応していないアプリケーションを使っても、安全に通信できます。
管理者モードの[ネットワーク]-[TCP/IP設定]-[IPsec]で[IPsec設定]を選び、[OK]をクリックします。
[IPsec設定]の[IKEv1]または[IKEv2]で[編集]をクリックし、次の設定をします。
設定 | 説明 |
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[暗号化アルゴリズム] | 通信に使う共通鍵の生成に使う、暗号化アルゴリズムを選びます。 |
[認証アルゴリズム] | 通信に使う共通鍵の生成に使う、認証アルゴリズムを選びます。 |
[暗号鍵有効時間] | 通信の暗号化に使う共通鍵を、安全に生成するために、共通鍵の有効時間を設定します。 有効時間が経過すると、新しい鍵が生成されるため、セキュリティを確保できます。 |
[Diffie-Hellmanグループ] | Diffie-Hellmanグループを選びます。 |
[ネゴシエーションモード] | 通信の暗号化に使う共通鍵を、安全に生成する方法を選びます。 |
[IPsec設定]の[SA]で[登録]をクリックし、SA(Security Association)を登録します。
SAは10グループまで登録できます。
設定 | 説明 | |
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[名称] | SA設定の名前を入力します("を除く半角1文字以上、10文字以内)。 | |
[カプセル化モード] | IPsecの動作モードを選びます。 | |
[セキュリティプロトコル] | セキュリティプロトコルを選びます。 | |
[鍵交換方式] | 通信の暗号化に使う共通鍵を安全に生成するときの、鍵交換方式を選びます。 | |
[トンネルエンドポイント] | 通信相手先IPsecゲートウェイのIPアドレスを入力します。 [カプセル化モード]で[トンネル]を選んだ場合に、入力します。 | |
[確立後の破棄時間] | 通信の暗号化に使う共通鍵の有効時間を入力します。 | |
[IKE設定] | このSAで使う、IKEの設定をします。 [鍵交換方式]で[IKEv1]または[IKEv2]を選んだ場合に設定します。 | |
[認証方式] | 認証方式を選びます。 | |
[Localの認証方式] | [鍵交換方式]で[IKEv2]を選んだ場合に、本機の認証方式を選びます。 | |
[Peerの認証方式] | [鍵交換方式]で[IKEv2]を選んだ場合に、通信の相手先を認証する方式を選びます。 | |
[ESP暗号化アルゴリズム] | [セキュリティプロトコル]で[ESP]を選んだ場合は、ESP暗号化アルゴリズムを設定します。 | |
[ESP認証アルゴリズム] | [セキュリティプロトコル]で[ESP]を選んだ場合は、ESP認証アルゴリズムを設定します。 | |
[AH認証アルゴリズム] | [セキュリティプロトコル]で[AH]を選んだ場合は、AH認証アルゴリズムを設定します。 | |
[Perfect ForwardSecrecy] | IKEの強度を上げたい場合にチェックをつけます。 チェックをつけると、通信にかかる時間が長くなります。 | |
[Diffie-Hellmanグループ(IKEv1)]/[Diffie-Hellmanグループ(IKEv2)] | Diffie-Hellmanグループを選びます。 | |
[マニュアルキー設定] | IKEによる自動鍵交換に対応していない機器を使う場合に、それぞれのパラメーターを、手動で設定します。 [鍵交換方式]で[マニュアルキー]を選んだ場合に設定します。 | |
[暗号化アルゴリズム] | 暗号化に使うアルゴリズムを選びます。 | |
[認証アルゴリズム] | 認証に使うアルゴリズムを選びます。 | |
[SAインデックス] | IPsecヘッダーに追加する、SAの識別情報(Security Parameter Index)を指定します。 | |
[暗号化用共通鍵] | 暗号化に使う共通鍵を指定します。 送信用、受信用に別の共通鍵を指定できます。 | |
[認証用共通鍵] | 認証に使う共通鍵を指定します。 送信用、受信用に別の共通鍵を指定できます。 |
[IPsec設定]の[通信相手先]で[登録]をクリックし、本機の通信相手を登録します。
通信相手先は10件まで登録できます。
設定 | 説明 |
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[名称] | 通信相手先の名前を入力します("を除く半角1文字以上、10文字以内)。 |
[IPアドレス指定] | 通信相手先のIPアドレスを指定します。 |
[Pre-Shared Key文字列] | 通信の相手と共有するPre-Shared Key 文字列を入力します。
通信相手と同じ文字列を設定します。 |
[Key-ID文字列] | Pre-Shared Keyに指定する、Key-IDを入力します(128文字以内)。 |
[IPsec設定]の[プロトコル指定]で[登録]をクリックし、IPsec通信を行うプロトコルを指定します。
プロトコル指定は10項目まで登録できます。
設定 | 説明 |
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[名称] | プロトコルの設定の名前を入力します("を除く半角1文字以上、10文字以内)。 |
[プロトコル識別] | IPsec通信を行うプロトコルを選びます。 |
[ポート番号] | [プロトコル識別]で[TCP]または[UDP]を選んだ場合は、IPsec通信を行うポート番号を指定します。 |
[ICMPメッセージタイプ] | [プロトコル識別]で[ICMP]を選んだ場合に、ICMPメッセージの種類を選びます。
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[ICMPv6メッセージタイプ] | [プロトコル識別]で[ICMPv6]を選んだ場合に、ICMPメッセージの種類を選びます。
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管理者モードの[ネットワーク]-[TCP/IP設定]-[IPsec]で[IPsec使用設定]を選び、[OK]をクリックします。
[IPsec使用設定]で、次の設定をします。
設定 | 説明 | |
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[IPsec] | IPsecを使うときは、[使用する]を選びます。 | |
[Dead Peer Detection] | 通信相手から一定期間内に応答がない場合に、通信相手とのSA を削除します。 応答がない通信相手に対して、生存確認の情報を送信するまでの時間を選びます。 | |
[Cookie] | サービス妨害攻撃に対して、Cookie を使った防御を有効にするかどうかを選びます。 | |
[ICMP通過] | ICMP (Internet Control Message Protocol) に、IPsecを適用するかどうかを選びます。 ICMP にIPsec を適用せず、ICMP パケットを通過させるには[有効]を選びます。 | |
[ICMPv6 通過] | ICMPv6 (Internet Control Message Protocol for IPv6) に、IPsecを適用するかどうかを選びます。 ICMPv6 にIPsec を適用せず、ICMPv6 パケットを通過させるには、[有効]を選びます。 | |
[Default action] | IPsec 通信が有効なときに、[IPsec ポリシー]に合致する設定がなかった場合の動作を選びます。 [IPsec ポリシー]の設定に合致しないIP パケットを破棄したい場合は、[破棄]を選びます。 | |
[証明書検証強度設定] | 証明書の検証を行う場合は、検証する項目を選びます。 それぞれの項目で[確認する]を選ぶと、その項目について、証明書の検証を行います。 | |
[有効期限] | 証明書が有効期限内かどうかを確認します。 初期値は[確認する]です。 | |
[鍵使用法] | 証明書の発行者が承認した使用用途に沿って、証明書が使われているかどうかを確認します。 初期値は[確認しない]です。 | |
[チェーン] | 証明書のチェーン(証明書のパス)に問題がないかどうかを確認します。 チェーンの確認は、本機で管理している外部証明書を参照して行います。 初期値は[確認しない]です。 | |
[失効確認] | 証明書が失効していないかどうかを確認します。 証明書の失効確認は、以下の順番で行います。
初期値は[確認しない]です。 |
[IPsec使用設定]の[IPsecポリシー]で[登録]をクリックし、次の設定をします。
IPパケットの条件を指定して、それぞれの条件に合致したIPパケットを通過させたり、許可させたりできます。
設定 | 説明 |
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[名称] | IPsecポリシーの名前を入力します("を除く半角1文字以上、10文字以内)。 |
[通信相手先] | 通信相手の設定を選びます。 [IPsec設定]の[通信相手先]で登録した設定から選びます。 |
[プロトコル指定] | プロトコルを選びます。 [IPsec設定]の[プロトコル指定]で登録した設定から選びます。 |
[IPsec設定] | 通信相手の設定を選びます。 [IPsec設定]の[SA]で登録した設定から選びます。 |
[通信方向] | IPsecの通信方向を選びます。 |
[action] | [通信相手先]、[プロトコル指定]、[通信方向]に合致したIPパケットに対する動作を選びます。
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管理者モードの[ネットワーク]-[TCP/IP 設定]-[IPsec]の[通信確認]で、設定した内容で、通信相手先に正しく接続できることを確認します。
[IPアドレス]に通信相手先のIPアドレスを入力し、[接続確認]をクリックします。